2011年9月18日日曜日

マンドリンの夕べin静岡

第37回静岡マンドリン愛好会定期演奏会を聴きに行ってまいりました.会場は静岡駅前の静岡音楽館AOI.なかなか響きの良いホールで私が参加していた22回,23回の時も同ホールでした.

HPではメンバーが50名を数えるとあったのですが,本日の出演者数は38名プラス賛助3名とちと寂しい感じです.諸事情で休部中のメンバーが何人かいるのはどこのクラブも同様ですね.
一部はクラシックからモーツァルト「魔笛」,チャイコフスキー「アンダンテ・カンタービレ」,ポンキエルリ「時の踊り」.いずれもまずまずの出来でした.モーツァルトの曲はメロディも美しく,簡単そうに思えるのですが,実はマンドリンでそれらしく演奏するのは難しいように思います.チャイコはアンサンブルがきれいに聴こえました.「時の踊り」は薫ネーサンの指揮による演奏でした.初めて後ろ姿を拝見しましたが,落ち着いたリズムで奏者にも解りやすい指揮者ぶりでした.マンドリンオケでも一部管楽器を使用することが多い曲ですが,本日の演奏は管無しで上手くまとめあげていました.
二部は邦人作品から「じょんがら節」(桑原康雄),「本朝昔噺絵本」(中野二郎),「2つのマンドリンのための『荒城の月』変奏曲」(服部正)の3曲.3曲目の二人のソリストは1stMから現役大学生の女性2名が弾きました.若々しくはつらつとした演奏に好感が持てます.
三部はイタリアオリジナル曲がアマディ「降誕祭の夜」,ボルツォーニ「序曲 神の御心のままに」の2曲.アマディは弾いたことがあるので懐かしく聴いておりました.ボルツォーニは本来吹奏楽のための作品ですが,マンドリンオケ用に編曲されたもので,ドラマティックな展開を繰り返す迫力ある曲でした.
久しぶりに聴く愛好会の演奏は奏者の若返りがそのまま反映した感じでした.2名の指揮者も初々しく好感が持たれるものです.これは裏を返せば,大人としてのしっとり感がもう少し欲しいといったところが正直な印象です.特に演奏会の印象を左右する司会者の話し方,進め方は一考を要するかなと思いました.
今年は3月の震災発生により楽団員の心理的影響や運営方針変更等,各楽団に少なからず影響を与えたことでしょう.そうした中で各楽団はそれぞれが震災に向き合い,演奏会開催へとつなげていったのだろうと思います.愛好会は今夕の演奏会に,福島県から静岡へ避難してきた被災者数人を招待していたとのことです.プログラムでは二部を“かけがえのない日本”をテーマにしたとあります.私は三部は“神への祈り”をテーマとして選曲がなされたように感じました.私が14年前,愛好会を退会したのは福島県への転勤のためでした.三部の曲を聴きながら,演奏者の思い,福島の友人の苦悩等が頭の中を巡っておりました.
さて,演奏終了後は恒例の打上会です.私もOBとして参加させていただきました.休部中のメンバーも打上には出てくれ,旧交を温めることができました.数年後には再び愛好会で弾くことになるのかなと思いつつ,楽しい夕べを過ごすことができました.




2 件のコメント:

  1. takeさん、静岡にもマンドリンの仲間がいていいですね。
    演奏曲目もレベルの高い曲ですね。
    いずれ静岡に帰りましたらこちらでの大活躍期待しています。
    その時は遠路はるばる行きますよ~。

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  2. dorinさん,コメント有難うございます.転勤族ですので赴任地の先々でマンドリン仲間と飲みましたが,やはり生まれ故郷で仲間と飲むのはいいもんですね.特に今年は仲間の顔を無性に見たくなりました.dorinさんが静岡にお越しの折には静岡おでんでお迎えいたします!

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