2016年8月30日火曜日

N響静岡公演

昨日はN響静岡公演が清水文化会館マリナート大ホールにて開催されました.N響の歴史は1926年「新交響楽団」として発足し,その後1951年に現在の「NHK交響楽団」と改称し,今年は90周年を迎えることになります.今回の静岡公演はNHK静岡放送局開局85周年記念でもあります.N響演奏会は初めて聴くと思っていたのですが,よくよく思い出せば40年以上前(学生時代)に甲府市で岩城宏之氏の指揮で聴いた覚えがなんとなく・・・ですので実質初めて聴くようなものです. この日のプログラムは①歌劇「売られた花嫁」序曲(スメタナ),②「P協奏曲イ短調」(グリーグ),③「交響曲第8番」(ドヴォルザーク)の3曲,指揮は高関健さん,ピアノは児玉桃さん,コンサートマスターは篠崎史紀さんです.よく知られた馴染みの曲構成ですのでリラックスして鑑賞できました.それにしてもN響の実力は想像以上に高く,繊細なppから圧倒的なffまでの広大なダイナミックレンジ,豊潤な弦楽器群と高らかな管楽器群,一糸乱れぬ高速パッセージ等々素晴らしい演奏でした.さすがに欧米有数のオケと肩を並べるほどと云われるだけのことはありますね.まさに感動ものです. アンコール曲「ルスランとリュドミラ」(グリンカ)も完璧でした.非の打ち所がない演奏を聴くと本当に気分爽快になります.
会場の清水マリナート大ホール

2016年8月25日木曜日

シン・ゴジラ

ゴジラ君の誕生は私が生まれる翌年のことです.彼もその時代時代に沿い様々なキャラクターを背負わされてきましたが,ここ近年はその原点が見直されてきているようです.すなわち,人類が生み出した水爆がゴジラ誕生の起源であり,戦後70年を迎えた昨年を一つの節目とし,その原点がより先鋭化されてきているように感じます.ハリウッド版ゴジラでは“GODZILLA”として神化した生物として扱われていますが,米国監督が日本の「おろち」を参照し,CG化したゴジラを表現していたのには感動しました. 本家ゴジラが“GODZILLA”に感化され本邦での登場となりました.始めの登場シーンではなんじゃこりゃ?と観ていたのですが,進化の最終形はハリウッド版に勝るとも劣らない圧倒的迫力のゴジラとなりました.特に印象に残るシーンはゴジラの吐く火炎と放射線により東京のビル群が跡形も無く破壊されていく模様です.その規模といい,破壊力のすさまじさには戦慄を覚えるほどでした.これこそ広島,長崎で投下された原爆の実相なのでしょう.無碍なく破壊されていく様にはひどく絶望感と空虚感に襲われました.人類が自ら「絶対悪」を生じさせてしまった断末魔でした. 日本が生んだ怪獣ヒーロー「ゴジラ」.世界が真の平和を迎えるまで,姿形を変えながら吠え続けることでしょう.

リオ五輪

開催前には施設工事は間に合うのか,治安は?テロ対策は?ジカ熱は?などと懸念材料ばかりが取り沙汰されたリオ五輪でしたが,無事閉会式を迎えました.私が一番心配していたのはブラジル国内の経済低迷による政権弱体化,治安不備によるテロ事件発生への懸念でした.現地マスコミによれば五輪会場への入場チェックはボランティアによるところが大であり,その実情はかなりいい加減のようでした.まさにテロリストにしてみればいとも簡単に大観衆の中に立ち入ることができたわけです.そんな不安もよそに何事も起こらず無事この日を迎えました.聞けばロンドン大会の倍以上の警察官警備が敷かれたようです.競技場施設も大幅な予算削減により簡易的な造りとならざるを得なかったようですが,終わってみれば目立った事故も無く,各施設はそれぞれの機能を果たしたようです.むしろ競技内容はまさしくオリンピア精神に基づく素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられました.このところの商業的興行化した五輪に対して原点回帰を思い起こさせる大会ではなかったかと.これは南米という地理的,人種的背景も大きく影響を及ぼしたと考えられます.初の南米開催のオリンピックは幾多の試練を乗り越え,世界に感動をもたらした見事な大会でした.  残念だったのはスポーツ大国ロシアのドーピング問題でした.ロシアの本来の実力がどれほどのものかは知る由もありませんが,世界的に高水準であることは間違いないでしょう.優れたライバルが欠ける中でのメダル順位に真の喜びが得られるのかは参加競技者自身が一番感じているのではないでしょうか.  4年後の東京開催で期待されていることは何か.やはり五輪の本来の趣旨に立ち返ることではないでしょうか.紀元前9世紀,古代ギリシャ都市国家は互いに戦争が絶えなかったが,オリンピックの開催期間だけは停戦協定を結んだといわれます.これこそが平和の祭典といわれる所以です.2020年の世界情勢がどうなるのか見当もつきませんが,リオ五輪が示したアスリートの最高のパフォーマンスに素直に感動する場を提供する運営を目指していただきたいものと思います.設備と治安に関しては東京は他都市に引けを取りませんし,「おもてなし」の精神を加味し,世界の五輪ファンに東洋の島国日本の良さを体験いただければ嬉しいですね.  それにしてもサッカー,ブラジル金メダルにはしびれました.開催国としてのプライド,ボランティアへの神からのご褒美でしょうか.  肥大化した五輪開催は国家間の政治的問題や経済状態をはらみつつも,その原点はやはり全世界の注目を集めるだけの価値ある祭典であることは間違いありません.なぜなら称えられるのは国家ではなく,それらを超越した競技者一人一人なのですから.

2016年8月21日日曜日

県民の日

きょう8月21日は静岡県の「県民の日」であり,今年は静岡県誕生140周年にあたるそうです.現在の静岡県の形は1876年(明治9年)8月21日に定められたとあります.  高校マンドリン部の同期の一人が書展に出展したというので会場の県立美術館を訪ねたところ,隣接のロダン館(普段は有料)がこの日に限り無料だというので2年ぶりに見学しました.館内正面にそそり立つ「地獄の門」を前にしますと,いつもながら厳かな気分になります.左手には人気の「考える人」が展示され,記念写真を撮る人が絶えません.当館内はストロボ無しでの写真撮影が許可されています.  さて,書展の方は知識皆無の私には解りにくかったのですが,“書”と“画”がつながっているかのような表現が斬新でした.  美術館までの遊歩道は様々な樹木や野外作品の数々で目を楽しませてくれますが,夏の終わりを惜しむような蝉時雨が耳に残りました.
県立美術館入口
中国浙江省寄贈の漢白玉石獅子像(1987年11月)
美術館までの遊歩道
芝生広場 先は静岡県立大学
隣の県立中央図書館とカナリーヤシ
美術館前
ロダン館の「地獄の門」①
ロダン館内①
考える人

2016年8月17日水曜日

清里

2年ぶりに清里を訪れました.清里へ向かう途中にある八ヶ岳高原大橋は急峻で深いV字谷を渡る最大高110mの大橋で橋中央から谷をのぞくとその高さに目がくらみます.目的地の清泉寮に着くとまずはソフトクリームです.相変わらずの人気で長い列を作っていました.昼食は2階のレストランで清泉寮カレーをいただきました.腹ごしらえ後は清里駅へ.この駅周辺は一頃の賑わいはまったく影を潜め,今やゴーストタウンと化した風景に驚きを禁じえません.次には「萌木の村」を訪ねました.ここにもカレーで有名なレストラン「ROCK」があり,一昨年の清里マンドリンセミナーの時もここに立ち寄り,参加の愛好会メンバーと昼食にカレーを食べたところでしたが,なんとこの8月8日の出火によりレストランの建物が全焼してしまい,営業できない状況でした.丁度夏の行楽シーズン直前の出来事でびっくりです.「萌木の村」自体はほかにも色々な店が並びますので楽しめますが,一番のスポットであるレストランだっただけにその損失は甚大だったでしょう.早く再建していただきたい施設のひとつです.
高さにびっくり
清泉寮
清泉寮カレー
食後のデザート
レストランからの風景①
レストランからの風景②
清里高原
清里駅からの風景①
清里駅からの風景②
全焼のレストランROCK

うなぎ定食

静岡市では比較的有名なうなぎ屋「石橋」で久しぶりに家族3人そろっての昼食です.このうなぎ屋は私が勤め始めて2,3年後に勤務先の事務所のすぐ近くに開店した店で,一匹丸ごと焼いて出すのが評判でした.それ以来ですので37年ぶりとなります.いまでも評判のようで,11時30分にはすでに10人ほど並んでいました.この日は盆休み中ということもあり,駐車場の車は県外ナンバーばかりです.品書きはうなぎ定食しかありません.先月の土用の丑の日に食べ損ねましたのでやっとありつけました.久しぶりのうなぎに舌鼓をうちましたが,絶滅危惧種に指定されてるだけに今後ますます手が出にくい食材となるのでしょうね.
店の看板
暖簾が逆さま?
店内
定食のみ

小学校同期会

母校の小学校同期会は4年に1度のペースで行われてきていたようですが,私が出席したのはこれまで1,2度くらいしかなく,顔見知りも少ないのが実情です.自分のクラスでさえ当時の写真で示さないと誰が誰なのかよくわからない始末です.1年生から6年生までずっと同じクラスだった女の子が一人いて,その方には会いたかったのですが,どうも今後も出席予定が無いらしくちょっぴり残念な気持ちです.
会場の浮月楼の庭

夜店市

毎夏恒例の静岡夏祭り夜店市に出かけてみました.メイン通りの呉服町通は大勢の人出で賑わっていました.通りに面した各店が店前に露店を出して特売商品を並べます.子供向けに金魚すくいやカブト虫などの昆虫を売る露店もあります.ある一角に人だかりができていましたので覗いてみると,年配の方が手回しオルガンを演奏していました.演奏といってもレバーを回すだけのものですが,ノスタルジックな雰囲気を醸す楽器です.なんでもドイツから150万円で輸入したものらしく,曲のレパートリーは120曲ほどあるようです.見ていた子供らも興味津々で触らせてもらってうれしそうでした.
呉服町通り
金魚すくい
灯りが並ぶ①
灯りが並ぶ②
手回しオルガン

2016年8月8日月曜日

音楽の広場2016

昨年に引き続き2回目の「GRANSHIP音楽の広場2016」です.このイベント自体は第9回の開催のようです.それにしてもきょうは暑かったですね!会場のグランシップは恐らく駐車場は満車だろうし,自宅から遠くはないので電車と徒歩で行くことにしたのですが,着ていた肌着は汗だくでした. 今回も指揮者は広上淳一さん.小柄な体型ながらその熱くダイナミックな指揮ぶりは奏者にしろ観客にしろまことに分かりやすく音楽に入りやすいですね.まさに真夏のコンサートにぴったりです.今回のプログラムに盛り込まれたテーマは数多く,没後400年となる劇作家シェークスピアの作品から「ロミオとジュリエット」,9回目なので9番目の交響曲「新世界より」,デビュー50周年を迎えるヴァイオリニスト徳永二男さん,没後20年の作曲家武満徹,開催中のリオ五輪にちなんだ?スペシャルゲストの五輪真弓さん等々です.  恒例のホワイエでのフラッシュモブでは昨年同様扮装した広上さんやサンバ音楽隊の出現が来場者を楽しませてくれます.  1部ステージのゲスト奏者は昨年に続き徳永二男さん.オペラ歌手では静岡縁のソプラノ大岩千穂さんと,男性はテノール福井敬さん.2部ではスペシャルゲスト五輪真弓さんの登場です. MCの堀尾正明さんと彼女とのやりとりが絶妙でした.「五輪(真弓)さんはゴリンさんとも読めますが,4年に1度訪れるこのオリンピックの時期になると何か感じるところがありますか?」「私,実は先祖にギリシャ人がおりますの」「ほんとですか?!」「ジョーダンだよ・・・(と笑ってほしい)」これには観客一同爆笑です.ストイックなイメージの強い五輪さんですが,さすがに上手いですよね.  本日泣けたのは2回.「死んだ男の残したものは」(作詞:谷川俊太郎,作曲:武満徹)と五輪真弓さんが歌う「恋人よ」でした.「死んだ男・・」は詩の重み,テノール福井さんの歌唱力も勿論ですが,武満徹の繊細な旋律は心揺さぶるものでした.広上さんの言う通り,武満さんの作品は難解な現代曲だけでなくこうしたシンプルな旋律にこそその真価があるのではとの解説が身にしみます.「恋人よ」は1980年の作品ですが,丁度カミさんとの結婚前の微妙な時期でありましたのでとりわけ心の奥底に響いてまいります.   今年のイベントも演出がよく練られておりとても良かったです.奏者はほとんどがアマチュアなので演奏の出来はともかくですが,やはり大人数(オケ230名+合唱350名)による生の演奏会を聴く醍醐味を味わうことができました.来年の催しが楽しみです.
真夏のグランシップ静岡
フラッシュモブ 堀尾さんと広上さんが
フラッシュモブ サンバ!ブラジル!
開演直前
終演!
中央に広上さん,徳永さんたち
帰りの景色(東静岡駅から)

2016年8月3日水曜日

飛んで火に入る夏の虫2016

やっと夏の虫君が飛び込んで来ました.ベランダの洗濯物に飛びついてきたアブラゼミ君です.例年はもっと早くから廊下側の通路に夏の虫たちが迷い込んできたものですが,今年は少ないような気がします.そういえば数日前から,ベランダに椅子とテーブルを置いて夕涼みがてらビールを飲んだりしているのですが,蚊がまったくいません.数年前は蚊取り線香どころではなかったのですが.おかげで一昨日の軍神社の花火もベランダの外で楽しめました.
アブラゼミ君
今年の軍神社花火