2016年8月25日木曜日

リオ五輪

開催前には施設工事は間に合うのか,治安は?テロ対策は?ジカ熱は?などと懸念材料ばかりが取り沙汰されたリオ五輪でしたが,無事閉会式を迎えました.私が一番心配していたのはブラジル国内の経済低迷による政権弱体化,治安不備によるテロ事件発生への懸念でした.現地マスコミによれば五輪会場への入場チェックはボランティアによるところが大であり,その実情はかなりいい加減のようでした.まさにテロリストにしてみればいとも簡単に大観衆の中に立ち入ることができたわけです.そんな不安もよそに何事も起こらず無事この日を迎えました.聞けばロンドン大会の倍以上の警察官警備が敷かれたようです.競技場施設も大幅な予算削減により簡易的な造りとならざるを得なかったようですが,終わってみれば目立った事故も無く,各施設はそれぞれの機能を果たしたようです.むしろ競技内容はまさしくオリンピア精神に基づく素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられました.このところの商業的興行化した五輪に対して原点回帰を思い起こさせる大会ではなかったかと.これは南米という地理的,人種的背景も大きく影響を及ぼしたと考えられます.初の南米開催のオリンピックは幾多の試練を乗り越え,世界に感動をもたらした見事な大会でした.  残念だったのはスポーツ大国ロシアのドーピング問題でした.ロシアの本来の実力がどれほどのものかは知る由もありませんが,世界的に高水準であることは間違いないでしょう.優れたライバルが欠ける中でのメダル順位に真の喜びが得られるのかは参加競技者自身が一番感じているのではないでしょうか.  4年後の東京開催で期待されていることは何か.やはり五輪の本来の趣旨に立ち返ることではないでしょうか.紀元前9世紀,古代ギリシャ都市国家は互いに戦争が絶えなかったが,オリンピックの開催期間だけは停戦協定を結んだといわれます.これこそが平和の祭典といわれる所以です.2020年の世界情勢がどうなるのか見当もつきませんが,リオ五輪が示したアスリートの最高のパフォーマンスに素直に感動する場を提供する運営を目指していただきたいものと思います.設備と治安に関しては東京は他都市に引けを取りませんし,「おもてなし」の精神を加味し,世界の五輪ファンに東洋の島国日本の良さを体験いただければ嬉しいですね.  それにしてもサッカー,ブラジル金メダルにはしびれました.開催国としてのプライド,ボランティアへの神からのご褒美でしょうか.  肥大化した五輪開催は国家間の政治的問題や経済状態をはらみつつも,その原点はやはり全世界の注目を集めるだけの価値ある祭典であることは間違いありません.なぜなら称えられるのは国家ではなく,それらを超越した競技者一人一人なのですから.

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