2016年12月17日土曜日

名医

NHKの番組「総合診療医ドクターG」を見ました.テーマは「背中が痛む」.私自身も運動不足から,たまに背中の痛みを覚えることがありましたので関心あるテーマではありました.患者の事例ではあらゆる検査をしても異常無しで,あるのは自覚症状のみ.これには研修医3名にとっても難問であったかと思われます.  というのもここ2~3か月ほど私の母が膝の痛みを訴えていたため,近隣の大病院にて様々な検査を受けたにもかかわらず,検査結果に沿わない疾患名となったことがあったからです.その後の薬物による治療を2ケ月ほど続けていますが一向に改善は見られません.  番組の指導医は岡山大学病院の女医さんです.私のこれまでの印象ですと,岡山大学医学部はプライドの高いドクターが多いとのイメージでしたが,番組の女医さんはとにかく患者さんとの問診を重要視されており,診察上関係無いと思われる事まで患者情報を聞き出していました.患者さんの診断にあたっては検査結果は勿論重要ではあるのですが,問診時の患者さんのふとした表情を見逃さず診断に反映させているところが素晴らしく,感動すら覚えました.と同時に人の病気というのは物理的な検査だけでは解明できない難解な部分が多分に潜んでいるのだろうなとの思いを強くしました. 以前から医療の専門分野が注目され,検査技術の進歩とともに診断確率も高まったものと思われますが,まだまだ見逃されている病も多分にあるのだろうと推測されます.こうした時,この指導医のような名医に巡り合えるかどうかは患者さんの運しかありません.

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