2011年7月19日火曜日

なでしこジャパンのチーム力

選手個々では体格で勝る欧米勢にはかなわないかも知れません.なでしこジャパンのチームの強さはどこにあるのか.各種報道から私は次の3点がポイントだと思います.
①沢選手のリーダーシップ:「苦しいときは私の背中を見なさい!」これは男社会のリーダーでもそうそう出る言葉ではありません.日本女子サッカーの黎明期からパイオニアとして活動してきたからこその自負がそう言わせたのではないでしょうか.チーム若手選手にしてみれば強いリーダーの存在がどれほどの勇気とパワーを生み出したことか.
②宮間選手のクールさ:この選手は逆境でのシュートを決めても顔に表情を出しません.クールに人差し指を一本立てるだけで次のプレーに移ろうとします.米国を下した決勝戦後のコメントが「PKは運が左右する.優勝はうれしいが,はしゃぎすぎは米国に失礼」です.宮間選手は中堅であり,これからの若手を牽引すべき,沢選手の後継者です.延長戦でのCKでもセット前に相手選手をかく乱させる頭脳的なプレーがあったようです.
③最後は佐々木監督の器量です.選手個々の能力や個性をくみ取り,それらを最大限発揮させるべくリーダー沢選手や中堅選手をまとめ上げました.控えの選手でも先発組と同じベクトルで試合に臨むチーム力の強さが世界一を呼び込んだといえます.
なでしこジャパンが強敵,難敵に食らいつき,苦境を乗り越えていく様が,今の日本の政治家と比較されることは皮肉としか言いようがありません.「首相」と「主将」がかくも違うのかと.日本に活力を与えたなでしこ選手達を称賛することが政治利用などと叩かれるようではあまりに情けない話です.今こそ日本に真のリーダーが待たれます.

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