2013年6月16日日曜日

新人研修

新入社員の自動車運転研修に随行してまいりました.
私自身も以前体験したことがあるのですが,一定速度で走行中の車に思い切り急ブレーキをかけ,ABS(アンチロックブレーキシステム)を体感するというもの.始めはなかなか踏み込めないのですが,慣れてくるとABSのポンピングブレーキを感じ取れます.こうして誰しもABSを作動させるブレーキングを体で覚えます.
カリキュラムの最終段階では模擬市街路走行を行い,コースには急ブレーキが必要となる場面がないしょで仕組まれています.ところがここで先に学んだフルブレーキングがほとんどできず,結果として事故を起こしてしまいます.
頭では危険な場所であることを認識したり,体ではとっさの反応ができるスキルを身につけているにもかかわらず,結果として事故を起こしてしまうのはなぜか?
教官が言うには,危険に対する認識度の差と,それに加え,実際に行動する(フルブレーキングする)かどうかの違いとのことです.現実の公道上では人をはねてしまうか,はねずに済むかの寸前の境目となります.
こうしたことは実は営業の仕事の成否にもつながるのではと考えられます.つまり,ある場面において,頭ではここは営業上のポイントと認識できたり,それなりの営業スキルを身につけているにもかかわらず,みすみす営業チャンスを逃してしまうといったケースです.まさにここぞという認識と覚悟,行動力が問われる訳です.「いまでしょ!」が流行るのも頷ける気が致します.
ゲーム感覚に慣らされた人はいつでもリセットする癖がつきまといます.人と人との仕事は一方的なリセットがききません.新入社員教育ではスキルアップのみの研修ではなく,決断と実行の大切さを教えるカリキュラムが必要かなと感じた次第です.もっとも新人さんのうちは失敗を重ねて仕事を覚えていくものではありますが.

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