2012年12月17日月曜日

総選挙

昨日はおよそ3年ぶりに総選挙が行われました.前回は自民党長期政権に辟易した国民が7割の投票率をもって民主党に政治を委ねた選挙でした.ところが相次ぐ民主党の稚拙な政治運営により国民の期待は裏切られ続け,ついに解散に追い詰められるはめとなります.結果は大方の予想通り,民主党の惨敗,自民党圧勝に終わりました.原因は民主党としての政権経験が無く,マニフェストが絵に描いた餅に終わったことと,2008年に世界経済を窮地に陥れたリーマンショックにより日本経済も巻き込まれ,具体的かつ有効な対策が打てなかったことに加え,東日本大震災が追い討ちをかけたことだと思います.ある意味,どの政党が政権を担っていても対応できなかったのではないかと思います.野党としてあらゆる与党案に反発してきた自民党にとって,政権を手にしたまさにこれからが,いかに経済を立ち直せるか国民は見守らなければなりません.超高齢化を迎えつつある日本が今後,国家としてどのような歩みを見せるのか世界の眼も注視しています.
日本の将来にとって重要な岐路となる選挙において,投票率が過去最低とはどうしたことでしょうか.政党乱立により政策の違いが不明瞭だったり,抱える難問に受け皿となりうる政党が見当たらなかったりして選挙に対するしらけが漂ったのかもしれません.私たちの納める税金の使い道を誤らぬよう,私たちが政権政党を選ぶのだという認識が大切です.
今回も家族そろって投票に出かけました.前回は家族3人とも同じ政党,候補者に投票しましたが,今回は多少違いました.娘も会社勤めとなり,税金を徴収される一員としての認識が芽生えているのでしょう.
それにしてもドラスティックな選挙結果でした.政治,経済が行き詰った閉塞感からの逃避にはポピュリズムが台頭しがちで,一部に過激な言動が見え隠れしています.かつての同盟国であるドイツの国家運営を参考にしつつ,世界に冠たる平和憲法を持つ日本,原爆の洗礼を受けた日本が進むべき道を国民の皆が真剣に見守らなければなりません.
今夏行われたAKB総選挙を真剣に注視していた政治屋がいたといいます.いかにして票をかき集めるかにだけ気をとられていては本質を見失います.だからといって政権を担わなければ目指す政策を実現できない.こうしたジレンマは今後選挙制度自体の改革を含め議論を重ねることが必要でしょう.二大政党以外の第三極グループも注目を浴びましたが,にわか造りの脆さが露見し,無党派層の期待も尻つぼみとなりました.
いずれにせよ,自民党には野党としての3年間を無駄にすることなく,日本の立て直しに全力で取り組んでいただきたいものです.

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