2012年7月9日月曜日

BF定期演奏会終了

朝の集合時は小雨まじりの天候でしたが,演奏会開始時刻には天候も回復したようです.
今回は初めてのチケット有料化での開催でしたので,チケット担当のKさんは席数調整にそれはそれは大変なご苦労をされたことでしょう.
さて,いよいよ本番の演奏が始まりました.
Ⅰ部1曲目は「序曲二短調」(ファルボ)です.気合いを入れて臨んだのですが,不安を暗示する曲の出だし通り弱音の打ちが気弱になってしまいました.やはり本番会場の独特の雰囲気なのでしょうか.第一主題Allegroからはまずまずの入りです.第二主題あたりから曲に乗れ,次第に音の感動に包まれました.これだけのドラ,チェロの数とホールの響きがシンクロし,波動が心を揺さぶります.終盤のPiu Mossoはリハより早目のテンポとなり少し戸惑いましたが,なんとか食いついていき最終音のレ全音符を熱い想いを込め弾ききりました.当曲は学生時代に定演役員として選曲し,演奏して以来,一度も演奏機会に出会えませんでした.同じ社会人団体に長いこといれば弾く機会もあったのかもしれませんが,転勤族として数年ごとに各地を渡り,その地の団体に入団する繰り返しでしたのでかみ合わなかったのかもしれません.今回のBFでも当初の予定には無く,途中から浮上してきた曲でした.37年前の大学定期演奏会と同様,プログラム1曲目としてこの曲を弾く巡り合わせに感慨を覚えます.
「田園写景」(ファルボ)は10数年前に静岡マンドリン愛好会にて弾いた曲ですが,ほぼイメージ通りに弾けました.コンミスTさんのヴィナッチャ・ブレベッタートによるソロ部分もきれいに鳴り響きました.
「海の組曲」(アマディ)は客演指揮者木下氏のもとでの演奏です.これまでにないテンポの揺らぎが勉強になりました.
後半Ⅱ部は「フルート協奏曲第7番ホ短調」(ドヴィエンヌ)です.これは当団きっての名人Yさんの華麗なソロ演奏が聴きものです.力みのない流れるようなマンドリンの音色がホール内に奏でられます.実はこのバック演奏がかなり苦労しまして,コンミスTさん呼び掛けにより久しぶりに1stパート練習を行い,各人の演奏を細部までそろえたものです.3楽章を弾き終えた後,特別アンコール曲として無伴奏バイオリンソナタ第2番アンダンテ(バッハ)をマンドリン無伴奏独奏で演奏されました.無伴奏だけにガエタノ・ヴィナッチャの澄んだ音色がより一層心地良くホールに響きます.
「交響的間奏曲」(カペレッティ)は大編成の管弦楽曲をマンドリン合奏用に編曲されたものです.BFの重厚な中低音にティンパニやシンバルを加えた迫力満点の合奏曲です.弾き手はついつい指揮者Tさんのタクトに煽られてしまいます.
ラストは「叙景的幻想曲イル・トルネオ」(カルリーニ).吹奏楽作品を石村氏がマンドリン用に編曲したもので今回が初演となります.16世紀まで西欧で流行した馬上槍試合を叙景的に表現した作品で17分程の大曲です.残るエネルギーを振り絞りなんとか最後まで演奏できました.指揮者Tさんも汗だくの熱演で,途中でぶっ倒れないか心配になったほどです.
アンコール曲は木下氏指揮による「ローレライ.パラフレーズ」.とにかくきれいに弾くことを心掛けました.
自分にとっては2回目となるBF定期演奏会を無事弾き切ることができました.一部,技術的に消化しきれないところもありましたが,それなりの達成感は味わえました.
通常はこれでBFのシーズン終了となるのですが,今年は8月に京都公演と第1回全日本マンドリン合奏コンクールが控えていますのでまだまだ気を抜けません.もうひとふんばりです.

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