昨年,静岡県は新種のいちご「きらぴ香(きらぴか)」の販売を開始しました.静岡県はいちご生産では全国5位で,このところは「紅ほっぺ(べにほっぺ)」が主流でした.全国でのいちご生産高トップは栃木県であり,福岡県,熊本県が続きます.いちご品種としては「とちおとめ」,「あまおう」あたりが有名なところでしょう.静岡県では古くは久能の石垣いちごが全国的に有名でしたが,平成に入ると静岡ブランドとして「章姫(あきひめ)」が誕生しました.この品種は酸味が少なくさっぱりした甘みで売り出しました.当時の私はどうしてこのような味気無いいちごが好まれるのだろうと不思議でなりませんでした.その後平成14年には,酸味と甘みのバランスが良い新たな静岡ブランド「紅ほっぺ」が登場します.「紅ほっぺ」の生産は順調に伸びたようでしたが,他県も新たな品種の開発,生産に余念がなく,生産高シェア争いに拍車がかかっていたようです.そんな中生まれたのが新静岡ブランド「きらぴ香」です.この品種は「あまおう」に代表される高級ブランド志向を狙っているようです.早速買い求め,食してみましたが,糖度10で甘さ控えめ,酸味もほどほどといった味覚でした.いちごとしての姿形はとても整っているし,サイズもほどほど大きめできれいな品種なのですが,味覚としてのアピールがちょっと物足りないかなというのが私の第一印象でした.やっぱり私としては昭和時代に食していた小ぶりで甘酸っぱいいちごが一番好きなようです.
静岡産の新ブランド「きらぴ香」
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