2014年1月7日火曜日

ゼロ・グラビティ

一昨日,先月に続きゼロが題名につく映画を観てまいりました.ゼロ・グラビティとは無重力のことですが,本題は「GRAVITY」のみ.ここにこの映画が単なるスペース娯楽映画でないことが示されているようです.出演がサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの大物俳優二人のみで,冒頭から観客を全く異次元の世界へと引き込んでいきます.3D映画は初めてでしたが,VFX技術との相乗効果により,まさに観客が宇宙空間に放り出されたかのような錯覚に陥ります.90分という上映時間は決して長くないのですが,観終わった後は過度の緊張感と疲労で体がぐったりしてしまいました.とにかくスリルに満ちた場面展開が早過ぎて頭がついていかないことも疲労感につながっているようです. この映画で連想されるのは45年前に観た「2001年宇宙の旅」(S.キューブリック監督)です.当時,映画館で受けた衝撃は鮮烈で,使われていた音楽とともに脳裏に焼き付きました.今回も強烈な印象を残しましたが,音楽としてのイメージはありませんでした.後々に蘇る記憶としては「2001年」の方が上回るような気がいたします.さて,本題の「GRAVITY」を感じさせるのはラストに地上で立ち上がろうとするシーンです.物理的な重力とともに生きることの重みに負けそうになりつつも人は立ち上がる.これが本作品のテーマだと感じました.

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