2014年12月31日水曜日

108の煩悩

年の瀬には決まって年間の10大ニュースや世間を賑わせた顔ぶれが盛んにTVに映し出されます.今年は自然災害が多かったように感じますが,やはり地球温暖化の影響が待った無しで迫っているのでしょう.私の住む静岡では数十年前から東海地震の発生やら富士山噴火の危険性が騒がれるようになりましたが,これは火山大国の日本列島どこかしこも共通なのではないかと思います.これだけ科学が進んでも地震や火山噴火の予知は防災に役立つまでは至っておりません. 科学面の話題といえばSTAP論文発表ニュースには大いに関心を引かれました.ごく身近な手法で簡単に新細胞が作れたことの意外性,エプロン姿のうら若き女性研究者の実験現場の話題性等,「リケ女」が一気に注目されるキッカケにもなりました.その後の顛末は報道の通りですが,まだまだ数少ない理系女子が本来の能力を発揮するまでには幾多の困難が横たわっているような気がしてなりません.これは政治の世界でも同じで,女性大臣のお粗末な選挙活動の発覚から辞任に至るには,その背景に男社会ならではの悪しき慣習が蔓延っているからではないかと思えるからです.私の娘もまさしく男社会の職場で仕事しているリケ女の一人ですが,自由に能力を発揮して充実した社会人生活をエンジョイしてもらいたいものだと感じました. 与党圧勝に終わった先の総選挙ではそのあまりに低い投票率が問題視されています.国民の大多数が与党政策すべてに賛成しているとは与党自身考えていないでしょうが,現選挙制度からすれば,その選挙結果は国民大多数の信任を受けたことになります.大戦後70年を迎える来年は,与党の暴走を時には食い止めるだけの国民の監視が欠かせません. さて,昨年10月に定年退職し,自由人生活も1年余が経過しました.日々の出来事やら感じたことをそこはかとなく綴ってまいりましたら,年間で108件を数えるに至りました.煩悩を振り払うと云われる百八つの除夜の梵鐘に耳を傾けながら新しい年を迎えることとします.

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