夜の部は場所をAOIに変えて「未体験の“音”たち 聴き比べコンサート」と名打った,奇抜な企画です.第1部はマンドリン四重奏で2曲演奏し,第2部では弦楽四重奏による別の曲の演奏です.昼の部で題材となった「マンドリン四重奏曲ニ長調」の弦楽四重奏での演奏は聴きものでした.そして第3部ではジュゼッペ・ミラネージ作曲の四重奏曲がマンドリン用と弦楽用とがあり,それぞれの聴き比べです.同じ曲でありながら随分違った印象を与えます.確かに弦楽四重奏の方が楽器の特性として豊かな表現力を誇りますが,第4楽章はマンドリン四重奏の演奏が印象的でした.どちらが優れた楽器かを問うものではなく,それぞれの良さを再認識できれば本イベントの開催意義があったといえます.それにしても他にないユニークな企画でありました.
会場では楽譜や楽器の展示やマニアグッズの販売なども行われ,マンドリン愛好者には楽しめる一日となりました.それにしてもこの日の天候は一時は開催が危ぶまれるほどの荒れ様でした.激しい雷雨に見舞われ,会場のAOIでは一瞬,停電になり,照明が落ちてしまい,どうなることかと思いましたが,なんとか復旧したようです.このところの不安定な天候には困ったものです.