2013年4月28日日曜日

ミラーレス一眼GET!(続)

早速,OM-Dの試写に朝から出掛けました.場所はこれまで一番撮り収めたと思われる日本橋界隈です.橋のたもとに咲く桜との出会いも6回を数えました.中々開花してくれない年,あっという間に咲き散っていった年等々,なんの変哲もない通勤風景に季節感と彩りを添えてくれた都会に根をはる桜です.
きょうはゴールデンウィークの初日で好天なのでかなりの人出かと思いきや,それほどでもなく撮影も難なくできました.撮影とはいってもすべてオート設定ですのでなんの苦もありません.ただシャッターを押すだけ.とにかく撮りまくりました.
澄み切った青空に突き出る高層ビルの姿は端正であり,構図も思い通りにしやすい恰好の被写体です.日本橋三越本店を皮切りに三井タワービル,三井信託銀行,コレド室町,日銀本店を撮った後,日本橋をあらゆる角度から撮ってみました.日本橋川を改めて眺めてみますと,川に沿って川の上面をずっと高速道路に覆われているなんて自然ではないのでしょうが,いかにも都会的で,最初からこの風景を目にしている者にとってはこれが当り前の景色になっています.
この後はコレド日本橋,高島屋本店を撮りました.一部店内も撮ったのですが,やはり屋外と屋内では明るさやピントの具合が微妙な結果でした.やはりデジタル一眼カメラなのでマニュアル設定での撮影感覚を身に付け,よりクオリティの高い写真を撮りたいものです.その結果としてより焦点距離の長い望遠レンズや接写用のマクロレンズを含め,より明るい単焦点レンズが欲しくなるのでしょう.
日本橋さくら通りを歩き,八重洲地下街を通り抜けると丸の内側に出ます.この辺りは被写体には事欠きません.東京駅舎を始め丸ビル,新丸ビル,郵便局等々,いずれも魅力的な対象です.
特に東京駅舎はその広大な横幅から,広角レンズが出番となります.いつものごとく新丸ビル6Fベランダからの眺めは溜息ものです.
たかだか130枚程の撮影で電池残量が減と表示されましたので,帰りに新宿駅前家電屋でスペア用のリチウムイオン電池と16MのSDカードを買ってきました.ほとんどカメラ購入時のポイントでカバーできましたがこれだけで9,000円の出費.レンズとなれば桁が上がります.やれやれやっかいな物に手を出してしまいました.

ミラーレス一眼GET!

さんざん迷った末,ついにデジタル一眼カメラを購入しました.迷いのもとは①デジタル一眼レフかミラーレス一眼か?②どのメーカーにするか?③カメラボディの色は?の3点です.予算は10万円前後まで.
これまで私が使用していたカメラはいわゆるコンデジと称されるコンパクトデジタルカメラですが,このところ至る所でデジタル一眼レフカメラを見かけるようになり,残り少ない東京生活をよりきれいな写真で残したい気持ちが高まり,購入検討を始めました.
まず①ですが,一眼レフでは発売したてのキャノンEOSKissX7iに注目.いかにも一眼レフカメラといったがっしりボディとエントリーモデルにしては高機能さが売りです.一方ミラーレスは今では台数として過半数を占めるまでになり,機種も大幅に増えました.そんな中,デザインで目をひいたのがオリンパスのOM-Dです.同社往年の一眼レフカメラを倣ったといわれるレトロなデザインですが,機能的にはミラーレスとしての最新技術を惜しげもなく投入した中身の濃いモデルとなっています.このギャップになんとも魅かれるものを感じました.ちょっと気になるのが撮像素子のサイズ.X7iのAPS-Cに対しOM-Dはマイクロフォーサーズ(MFT)で少し小さめです.この差がどの程度のものなのかはよく分かりませんが,大きい程画質が高いのは事実のようです.
最後までX7iが気になりつつも,やはり携帯時の利便性を優先しミラーレスを選ぶことにしました.ミラーレスの世界にも最後の巨人キャノンが加わり,高性能ミラーレスの選択肢が増えました.しかもほとんどがAPS-Cを採用しています.小型のMFTはパナソニックとオリンパスのみ.ちと分が悪いようではありますが,この2社こそがいち早くからミラーレスを開発,発売していました.ミラーレスの特性である軽量コンパクトを活かすにはレンズ自体も小型でなくてはとの考えから生み出されたのがMFTのサイズではないかと思います.このほかOM-Dには強力な手ブレ補正機構や防塵防滴仕様を備え,私のようなビギナーでも安心して使えるカメラとの印象がファイナルアンサーに導いたような気が致します.
さて,あと残るはOM-Dのボディの色です.ブラックとシルバーの2択しかないのですが,これも大いに迷いました.レトロな雰囲気を醸すシルバーボディは40年以上も前,弟が持っていたミノルタSRT-101が記憶に残っていたからです.最終的にはOM-Dのパンフレットに記されていた「洗練されたシルエットを包み込む深みある黒...」が効きブラックにしました.
今,私の手にある黒い小型の精密機械は確かな重量感とともに心地良い所有感を与えてくれます.

2013年4月22日月曜日

プレソ演奏会

ほんとはBFの練習日だったのですが,プレソの演奏を一度は聴いておきたいと思い,会場の浜離宮朝日ホールへと向いました.天候はあいにくの雨模様です.
1曲目「ローラ序曲」(ラヴィトラーノ)は好きな曲の1つなのですが,いまだに私は本番では弾いていません.いつか必ず弾きたいと思いつつ聴いていました.この曲への私のイメージとしては大人数での合奏なので,プレソの人数ではちょっと物足りなさが残りました.
「抒情小曲集」(グリーク)はほとんど印象に残らず.
「ジェノヴァ市に捧ぐ」(ボッタキアリ)は一昨年,BFで弾いたので曲想の比較をしていました.1,3楽章はちょっと間延びしたような.2楽章は難所をしっかり弾いていました.4楽章はわずかに速めに感じましたが,これもしっかりです.各奏者とも弾けてるようですが,全体としてのどっしり感が今一つです.トップが弾けるのは当たり前なのですが,音がパートのかたまりとして聴こえてこないのです.ホールのせいでしょうか.ドラトップの音は印象に残りました.
後半は「ディベルティメント」(シェコフ)から.奏法の工夫から繰り出される音色の妙が楽しめました.
「主題と変奏」(ミラネージ)は難曲のようですが,奏者それぞれの入れ込みが感じられ,聴き応えがありました.
ラストの「セントポール組曲」(ホルスト)は私が岐阜にいた頃弾いた曲で懐かしく聴かせていただきました.演奏もしっかりしたもので,リズムとメロディーの調和が破綻なく流れ,満足感が残りました.それにしても相変わらず小穴さんの指揮は独特で面白いですね.
各奏者はいい楽器を使っていますし,奏法の工夫も存分になされているようで,全体としてはレベルの高さを充分に感じさせます.でも音がpであれfであれ,パートのかたまりとして聴こえてこないのがちょっと残念です.おそらくホールによる響きの違いや聴く位置,天候のせいなどによるものでしょう.第一生命ホールで聴いていたら違った印象だったかもしれません.

2013年4月13日土曜日

義母の葬儀

先日,義母が亡くなりました.享年96歳の大往生でした.ここ数年は視力や聴力が衰え,話しかけても通じているのかどうか定かではないのですが,なんとなく分かっていただいているようでした.大正,昭和の激動期を生き抜き,貧しいながらも8人の子供を育て上げ,一家の主亡き後も家を守り抜いた一人の女性として尊敬致します.最後の御顔はすべてから解き放たれた安らぎに満ちておりました.
私は仕事柄,得意先や社内の葬儀に幾度となく参列した経験がありますが,葬儀はその地方特有の儀式があり,形式は様々です.身内の通夜からの経験は今回が初めてでした.恥ずかしながらこの年になって葬儀のしきたりや意義等について考えさせられました.自らの「死」が身近になった証左でもあります.
今朝の新聞記事には時節柄,左遷についての論評が掲載されていました.自分の実力を誤認しているナルシスト,自分をさておき他人をとやかく言いたがる評論家,これらに共通するのは自分を客観視できず「自分が思っている自分」と「周囲から見られている自分」との間の大きなギャップに気付いていないという現実があります.これが自分の意としない異動を「左遷」と思い込むのだとのことです.これまでの自分を振り返りますと公私ともに当てはまることが多々あります.
義母の実直な生き方にあらためて触れてみて,いろいろと思い至ることの多いここ数日でした.

2013年4月6日土曜日

節目

サラリーマン人生最後の年度末を迎えました.幸い全社下期計画,年度計画とも完遂し,いい形で年度の区切りを迎えることができました.誰にともなく感謝したい気持ちです.4月1日からまた新たな年度がスタートしました.このような年度の節目を幾度となく繰り返し経験してまいりましたが,今回は特別な感慨をもって迎えることとなります.
先日の休日に映画「鉄道員」(1958年イタリア)を観たのですが,主人公である頑固な鉄道員に自分の姿が重なりました.会社に対して,家族に対して頑固一徹に振舞う様はあたかもこれまでの私自身にそっくりではないかと.主人公は最後には安寧の永眠につくこととなりますが,果たして私は?
それにしても当映画のテーマ曲もサウンドトラックとして有名ですが,実にいい曲ですね.ギターの単音で奏でられる哀愁を帯びたメロディー.映画「いそしぎ」同様,音楽から先に入った映画ですが,サウンドトラックに収録されている映画の最後の部分は泣けます.
さて残り少ないサラリーマン人生もこれまでのスタイルは変わらぬまま貫かれるんだろうな...