2011年9月28日水曜日

試奏会

絃楽器イグチにてヴィンテージマンドリンフェアが開催されていますが,昨夕はその試奏会が催されました.演奏はかの井上泰信さん.オールドマンドリンの名器と名手によるなんとも贅沢なミニ演奏会です.
使用楽器と曲目は次の通りです.曲は全曲通しではなくハイライト部分を弾いていただきました.

カラーチェ:前奏曲第10番(R.カラーチェ)
ルイジ・エンベルガー:月と山姥(桑原康雄)だったかな?
ビナッチャ2品で曲目は覚えていません.
エンベルガー(マンドラ):アズ―ロ(丸本大悟)
カラーチェ(マンドリュート)クラシコA:前奏曲18番(R.カラーチェ)
カラーチェクラシコB:幻想曲二短調(中野二郎)か幻想曲「桜」(縄田政次)のどちらか
ビナッチャ“ブレベッタート”:アリア第4番主題と変奏(G.レオーネ) 等です.

この“ブレベッタート”とは特許品を意味する特別仕様の楽器で表面板に刻印があります.
しかもこの楽器は比留間絹子先生が若かりし頃愛用していた楽器で,展示棚には当時この楽器を手にしている比留間先生の写真が添えてありました.井上さんの弾く“ブレベッタート”からはまさに芯の通った高貴な音色が奏でられます.ふと先程の写真に目をやると今にも比留間先生が弾いているかのような錯覚を覚えました.
代表的なオールドマンドリン達の音色の違いを井口さんの明快な解説とともに名手井上さんによって浮かびあがらせていただき,とても気分が高ぶりました.

2011年9月25日日曜日

総会

BF総会が開催されました.感動の第20回記念演奏会終了後,2ヶ月弱の休息期間がありましたが,こうして再びメンバーが集い,新役員が承認され,来年のスケジュールや演奏候補曲が具体的に示されると新たな演奏会へ向けての胎動を感じます.
20回という節目を経てBFファンを増やした結果,演奏会場と客の収容人数の問題が顕在化してきたようです.集客で頭を痛めるマンドリン団体が多い中,贅沢な悩みかも知れません.曲目については新たなチャレンジが検討されています.11月より練習開始となりますが,団員の皆さんとの音出しが楽しみです.
きょうは20回演奏会のDVDも配布されましたので,帰宅して早速見ました.当日の感動が甦ってくるのと同時に,客席から生の演奏を聴いてみたかったという実現不可能な思いにかられました.

ヴィンテージマンドリン

絃楽器イグチで恒例のヴィンテージマンドリンフェアが開催されるというので初日の午前中から行ってきました.予想した通りお客さんはまだおりませんでしたのでゆっくり見て回れました.今回は台数も多く揃っているようで,ビナッチャやエンベルガー,カラーチェの往年の名器がずらっと並ぶ景色は壮観です.私もオールドを1台は欲しいのですが,カミさんの許可がなかなかおりそうにありません.今はじっくりながめて楽器の特徴を知っておくことにします.
他のお客さんもいないこともあって,井口さんからはビナッチャ家の系図や弟子の作品のことなどいろいろ教えていただきとても参考になりました.さてさてオールドマンドリンを手にするのはいつになることやら.




2011年9月18日日曜日

マンドリンの夕べin静岡

第37回静岡マンドリン愛好会定期演奏会を聴きに行ってまいりました.会場は静岡駅前の静岡音楽館AOI.なかなか響きの良いホールで私が参加していた22回,23回の時も同ホールでした.

HPではメンバーが50名を数えるとあったのですが,本日の出演者数は38名プラス賛助3名とちと寂しい感じです.諸事情で休部中のメンバーが何人かいるのはどこのクラブも同様ですね.
一部はクラシックからモーツァルト「魔笛」,チャイコフスキー「アンダンテ・カンタービレ」,ポンキエルリ「時の踊り」.いずれもまずまずの出来でした.モーツァルトの曲はメロディも美しく,簡単そうに思えるのですが,実はマンドリンでそれらしく演奏するのは難しいように思います.チャイコはアンサンブルがきれいに聴こえました.「時の踊り」は薫ネーサンの指揮による演奏でした.初めて後ろ姿を拝見しましたが,落ち着いたリズムで奏者にも解りやすい指揮者ぶりでした.マンドリンオケでも一部管楽器を使用することが多い曲ですが,本日の演奏は管無しで上手くまとめあげていました.
二部は邦人作品から「じょんがら節」(桑原康雄),「本朝昔噺絵本」(中野二郎),「2つのマンドリンのための『荒城の月』変奏曲」(服部正)の3曲.3曲目の二人のソリストは1stMから現役大学生の女性2名が弾きました.若々しくはつらつとした演奏に好感が持てます.
三部はイタリアオリジナル曲がアマディ「降誕祭の夜」,ボルツォーニ「序曲 神の御心のままに」の2曲.アマディは弾いたことがあるので懐かしく聴いておりました.ボルツォーニは本来吹奏楽のための作品ですが,マンドリンオケ用に編曲されたもので,ドラマティックな展開を繰り返す迫力ある曲でした.
久しぶりに聴く愛好会の演奏は奏者の若返りがそのまま反映した感じでした.2名の指揮者も初々しく好感が持たれるものです.これは裏を返せば,大人としてのしっとり感がもう少し欲しいといったところが正直な印象です.特に演奏会の印象を左右する司会者の話し方,進め方は一考を要するかなと思いました.
今年は3月の震災発生により楽団員の心理的影響や運営方針変更等,各楽団に少なからず影響を与えたことでしょう.そうした中で各楽団はそれぞれが震災に向き合い,演奏会開催へとつなげていったのだろうと思います.愛好会は今夕の演奏会に,福島県から静岡へ避難してきた被災者数人を招待していたとのことです.プログラムでは二部を“かけがえのない日本”をテーマにしたとあります.私は三部は“神への祈り”をテーマとして選曲がなされたように感じました.私が14年前,愛好会を退会したのは福島県への転勤のためでした.三部の曲を聴きながら,演奏者の思い,福島の友人の苦悩等が頭の中を巡っておりました.
さて,演奏終了後は恒例の打上会です.私もOBとして参加させていただきました.休部中のメンバーも打上には出てくれ,旧交を温めることができました.数年後には再び愛好会で弾くことになるのかなと思いつつ,楽しい夕べを過ごすことができました.




2011年9月17日土曜日

明日は愛好会

残暑厳しい今週も早や週末を迎えました.会社帰りの日本橋夜景をひとつ.


さて,明日は本当に久しぶりに静岡マンドリン愛好会演奏会を聴きに行く予定です.今回が第37回で私が参加していたのは22回,23回ですのでかれこれ15年ほど前のことになります.当時のプログラムを見ると「序曲二短調」,「夏の庭」,「港の見える風景」,「麗しきイタリア」,「挽歌」,「マンドリン芸術」,「レナータ」,「歴史的序曲第2番」,「田園写景」,「メリアの平原にて」等のイタリアオリジナル曲や本邦作品に加えて中野薫ネーサン編曲のカーペンターズ特集やディズニー映画音楽,ルロイ・アンダーソン特集等を演奏しておりました.いやー懐かしい!いまではメンバーも50名を数えるまでに発展しているようですが,22回の時は1stMが5名しかいませんでしたし,ギターはなんとたった2名です.隔世の感がありますね.当時からのメンバーも数人は残っているようですが,このところの増員は若手中心で愛好会もずいぶん若返った感じがします.これも薫ネーサンによる長年の高校生指導の賜でしょう.明日の演奏では若返った愛好会の演奏とネーサンの指揮ぶりが楽しみです.
丁度,きょう季刊誌「奏でる!Mandolin」が届いていましたので,明日の静岡への移動中はこれで時間がつぶせます.

2011年9月11日日曜日

9.11復活

朝からマーラー交響曲第2番ハ短調「復活」を聴き始めました.これから80分ほど作品との対峙になります.1番ニ長調「巨人」と相前後して作曲された作品であり,似たようなモチーフが随所に流れてきます.絶望感や厭世感はまさにマーラー独自の世界です・・・ふと訪れる甘美なメロディーや平穏なハーモニー,鳥の声を模した楽器の駆使などもいかにもマーラーらしい.
終楽章ではコーラスが加わり,時折アルトやソプラノが絡みます.「復活」賛歌の挿入により曲はより最終局面への明示となります.最後は管弦楽にオルガンも加え,「復活」動機が壮大に謳いあげられ全曲を終えます.
なんとも長大な曲であり,いざ聴こうとなるとそれなりの気の持ちようが欠かせません.辺りを整え,スピーカーの中央正面に座して聴きました.コンサートホールのベストポジションで鑑賞するが如くです.
曲が終わり,ふとベランダに目をやればいつの間にか陽光が差し込んできていました.午後はマンドリンクラブの合奏練習に出掛けるつもりです.穏やかな休日に楽器を弾くことができることへの感謝は忘れてはなりませんね.

2011年9月10日土曜日

9.11

明日は東日本大震災3.11から半年になります.奇しくもNYでの同時多発テロ発生9.11から丁度10年を数えます.なにゆえに自然はかくも厳しい試練をつましい営みの人々に与え給うのか,地球上の人類はいつまで互いを憎しみ殺し合うのか,あまりの不条理に苛まれます.
そんなときでも私は一人,ビートルズを聴きながらウィスキーをちびちび飲んでいます.あまりの非力に情けなさが襲いますが,つかの間の楽しげな音楽に身を任せています.平和を追い求め続けたジョンレノンが凶弾に倒れたことをふと思い浮かべながら.
被災者の苦悩やテロ犠牲者家族の悔しさはマスコミ,メディアが伝える画像や音声でしか分かりません.同じ思いを共有するにしても,余りに現実とかけ離れた惨状を見るにつけ,途方に暮れるしかないように感じます.
日本は3.11を境に今後の国の有り様を正しく導くことができるのでしょうか.かの米国が9.11以降辿った道筋は世界正義を貫いたのでしょうか.詳しくは理解していませんが,キリスト教もイスラム教も聖地エルサレムは共通ではなかったのか.宗教には疎く,誤解があってはいけませんので多くは語りませんが,偏った宗教国でない日本生まれを幸いに思います.どれほど自然災害に見舞われる恐れがある国であろうとも.

2011年9月8日木曜日

日本橋クルーズ

毎日渡っている日本橋の南橋詰に船着き場ができたのは今年の始め頃だったと思います.今年は日本橋が現在の石造二連アーチ橋となって丁度100周年を迎えるとのことで,様々な行事が予定されていたようです.この船着き場もその一環でしょう.ところが3月の大震災でこれら行事は頓挫.寂しい100周年になってしまった気がします.
昼間の日本橋


南橋詰の船着き場


初夏の頃からか船着き場に小型遊覧船を目にするようになりました.乗船客の行列もあり,これらはとうに予約している人達だけが乗れるんだろうなと横目で通り過ぎていました.今夕も遊覧船の出航があるようです.日本橋の中ほどまで歩いていくと,マイクで乗船の呼びかけをしている人がいましたので尋ねてみると,あと10分後に出るがまだ乗船できますとのこと.こりゃ乗らない手はないと思い,千円を支払い45分間の日本橋クルーズに乗船してしまいました.微風をかすかに感じる夕涼みにはほどよい時間帯でした.クルーズ船は40人ほどの客を乗せて日本橋川を下り,やがて隅田川に合流.豊洲の高層ビル群を横に見て再び日本橋川に戻りました.3年前に隅田川クルーズで屋形船に乗って以来,久しぶりの都会での乗船体験でした.

日本橋の下から

日本橋クルーズ船

2011年9月4日日曜日

鈴虫君

一週間ほど前,カミさんが日光へ行った折に,鈴虫が数匹入った虫籠を買ってきました.体長がまだ1センチほどの小さいものばかりで,鳴くはずの雄がいるのやら・・・
飼い方はわからないのですが,キュウリの一切れを入れておきました.昨日の夜明け頃,初めて鈴虫が鳴きました.例のリーン,リーンという鈴の音とは少し違った音色です.まだ鳴き始めなのでしっかりした鳴き方ができないのかな.よく見ると型の大きな雄が2匹いました.なんとなく可愛く思えてきました.しっかりした鳴きが聞けるまで元気に育ってほしいものです.

コオロギ cricket  コロコロリー
鈴虫 bell cricket  リーンリーン
松虫 pine cricket  チンチロリン

そろぞれに情緒がありますが,私はエンマコオロギの鳴き声が特に好きです.
まだ蒸し暑い日が続きますが,秋は確実に近づいています.